シンガポールで暮らす我が家の小学校低学年の息子は、オルソケラトロジー(オルソK)を始めています。
「オルソK」とは、夜寝る時に特殊なハードコンタクトレンズをつけて黒目(角膜)の形を平らにし、日中はメガネやコンタクトなしで過ごす近視矯正治療で、近視進行を抑制する効果もあると言われています。
オルソKを始めようと思ってから、順調に使用を継続できるようになるまで、思っていた以上に時間がかかりました。
今回は、オルソKを始めることになったきっかけから、シンガポールでの検査・費用・レンズ到着・装着練習、そして実際に使い始めてからのトラブルまで、我が家の体験をまとめます。
※この記事は、息子の実体験をまとめたものです。目の状態や治療方法は人によって異なるため、治療を検討する際は眼科などの医療機関にご相談ください。
オルソKを始めるきっかけ
メガネの作成
オルソKを始めるきっかけになったのは、日常生活の中で息子の視力が気になったことでした。
バスの番号が見えていない、壁に貼ってあるひらがな表が読めない。
「もしかして、見えていないのでは?」
と思うようになりました。
海外生活が長かったこともあり、息子はこれまで弱視の検査を受けたことがありませんでした。
ちょうど日本に一時帰国する機会があったので、初めて眼科を受診することに。
そこで検査を受けたところ、近視であることが分かり、眼科の処方箋のもと、眼鏡を作ることになりました。
さらに、そのときの診察では斜視の可能性も指摘され、
「まずは眼鏡に慣れてから、もう一度検査しましょう」
と言われました。
シンガポールの眼科でオルソKを知る
日本からシンガポールに戻った後、今度はシンガポールにある日系眼科でも診てもらいました。
日本で指摘された斜視については、機能的な問題はないので今のところ大丈夫とのこと。
一方で、近視が同年代に比べて強いから、治療した方がいいと言われました。
そして、今後の近視の進行を抑えることを目的とした治療について説明を受け、そのときに初めて本格的に「オルソケラトロジー(オルソK)」について知りました。
オルソKは、夜寝ている間に専用のハードコンタクトレンズを装用し、角膜の形状を一時的に矯正することで、日中は眼鏡やコンタクトレンズなしで過ごせることを目指す方法です。
息子の場合、当時の年齢的には少し早いかもしれないということで、
「まずは半年くらい様子を見て、また受診してください」
と言われました。
気づけば8か月経過
その後、半年くらいしたら再受診するつもりだったのですが、学校の長期休みまで待とうかなーと気軽に考えていて、気づけば約8か月が経っていました。
そしてあるとき、見えにくそうにしている様子を見て、
「1年も経っていないのに、もうこの眼鏡では合っていない!」と驚きの事実に気がつきました。
どうやら近視が思っていた以上に進んでいたようでした。このままでは、将来強度近視になってしまうと不安になり、オルソKについて、調べ、オルソKを始めるつもりで、慌てて眼科を受診しました。
今振り返ると、
「もっと早く動いておけばよかった」
と思っています。
オルソKをやろうと決めても、すぐにその日から始められるわけではありません。
検査をしたり、レンズを注文したり、レンズが完成するのを待ったりする必要があるので、実際に装用を開始するまでにはそれなりに時間がかかりました。
オルソKの装着開始まで
シンガポールのパリ・ミキでオルソKを注文
眼科でオルソKについて相談したところ、タカシマヤにある眼鏡屋のパリ・ミキを紹介してもらいました。眼科でこのまま作成してもらえると思っていた私は、少し驚き。
ですが、日本人スタッフの方がいるということで、英語に不安のある私にとってはかなり安心でした。少しでも早く作りたいと、眼科を受診したその足で、タカシマヤのパリ・ミキへ行きました。
しかし、パリミキでは、日本人のスタッフの方は今は不在で、「予約が必要です」とのこと。しかも、その予約も、都合に合う日程は1週間後しか取れませんでした。
オルソK以外の選択肢
予約日にパリ・ミキへ行くと、オルソKだけではなく、近視の進行を抑えることを目的とした眼鏡や、使い捨てのソフトコンタクトレンズなど、いくつかの選択肢について説明がありました。
それぞれの方法や費用について説明を受けたうえで、我が家が選んだのがオルソKです。
一番大きかった理由は、
「日中は裸眼で過ごせる」
ということ。
日中ずっと眼鏡やコンタクトレンズを使うよりも、夜にレンズを装用して、昼間は裸眼で過ごせるという点に魅力を感じました。
オルソKの費用は1,800ドル
必要な検査を受け、そのままオルソKのレンズを注文しました。
オルソKの費用は1,800シンガポールドル。
説明、検査、支払い、レンズの注文まで、ここまでのやり取りは日本人スタッフの方に対応してもらいました。日本と異なり、眼鏡屋が主な定期検査も追加費用なしでしてくれます(適宜、眼科の受診は必要です)。
レンズが届くまで約3週間
レンズは注文してすぐに受け取れるわけではなく、海外に発注しているので、
「2~3週間くらいかかります」
とのことでした。
実際には、注文してから約3週間でレンズが届いたと連絡がありました。
「これでいよいよオルソKが始まる!」
と思ったのですが、ここからが我が家にとって最初の大きな試練でした。
レンズ装着練習
レンズの受け取り時には、装着練習を行います。
ここが想像以上に大変でした。練習ということで、3回、つけたり、外したりをしなければならないのですが、
息子は、「怖い」「痛い」「つけたくない」「できない」
と言って、なかなかレンズを目に入れることができません。
途中泣き出してしまうなか、励まし、最後は、親も手伝い、なんとか3回行うことができました。
練習時間はなんと1時間30分近く。スタッフの方は、ぐずる息子にも嫌な顔せず、お付き合いしてくれたのがありがたかったです。
最初の装着練習がかなりのハードルでした。
初めての一晩装用と使用中断
なんとかレンズを入れることができたので、その日は初めて一晩装用することになりました。
そして翌朝、レンズを外してパリ・ミキへ。初回の装用後の朝、状態を確認してもらうことになっていました。
ところが、そこで言われたのが、
「かなり目が乾燥しています」
ということ。
ドライアイが強かったため、その日はオルソKの使用を中止して、翌日もう一度チェックに行くことになりました。
目の傷が発覚
そして翌日、もう一度目の状態を確認してもらったところ、目に傷があるから、1週間オルソKをお休みして、また、検査に来るようにと言われました。
初めてのオルソKで、いきなりトラブルです。
オルソKを始めようと決心してからすでに2ヶ月近く経っていて、ようやく手に入れたと思ったら、すぐに中止することになってしまい、この間にも近視が進んでしまう、、と当時はかなりナイーブになっていました。
その後、眼科でも診てもらい、目の状態を確認してもらい、傷はあるけれどオルソKを再開しても大丈夫とのことだったため、コンタクトを受け取ってから、2週間以上経って、ようやく再び装用を始めることになりました。
現在はオルソKを継続中
現在は、順調に継続使用できており、裸眼視力も良くなりました。
ただ、つけ外しは、紛失とまた目に傷がつくのが怖いので、親がやっています。が、朝の忙しい時間や、寝る前に、息子に呼ばれてコンタクトをつけるのは、地味に負担です。
ちなみに、オルソKのレンズは通常のハードコンタクトより大きいことや、息子の目の形もあるのか、どうしてもまぶたにうまくひっかけて外すことができず、外す時は、メニコンのスポイトを使っています。
もう少し成長してきたら、息子自身で取り外ししてもらいたいです。
オルソKのケア用品
オルソKは、レンズを毎日使用するだけでなく、洗浄や保存などのケアも必要です。
購入時には、いくつかのケア用品がセットで付いてきました。
購入時にもらったもの
- 小さいサイズのMeni care Pure(洗浄・保存液)
- レンズ保存ケース+取り外し用スポイト
- プロージェント(Progent)(週1のたんぱく除去剤)1回分
- プロージェント用レンズケース
- ケア用品を入れるポーチ
さらに、別途購入したものはこちら。
- プロージェント(Progent):26ドル
- すすぎ用の生理食塩水:6ドル
- こすり洗い用洗浄液:16ドル
- Meni care Pure 本体
シンガポールのコンタクトケア用品は割高なので、日本で購入できるものについては、一時帰国時に日本で購入し、船便で送りました。
まとめ
オルソKを始めれば、あとは毎晩レンズを入れるだけというイメージでした。
でも実際には、
- レンズを入れる練習
- レンズの洗浄・保存
- 毎日の目の状態の確認
- 定期的な検査
など、思っていた以上に親が気をつけることも多いと感じています。
特に「オルソKをやろう」と決めてから、実際に装用を開始するまでには意外と時間がかかります。
私自身は、最初に「少し早いかも」と言われたことで様子を見てしまいましたが、近視の進行に気づいてからは、
「もっと早く動いておけばよかった」
と感じました。
シンガポールで子どものオルソKを検討している方の参考になれば嬉しいです。

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